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[7057]   管理人      2023/01/02(月) 17:07
  2022年ラブリー年末二日目その1
 


2022.12.29. Lovely2日目
as 中山拓海 ts川嶋哲郎 p田中信正 b冨樫マコト

今日で年内の仕事が終わり、夕方からいつもの顔ぶれでJazz inn Lovelyの姉妹店「串カツラブリー」へ。16時半からなので、18時の入場までで串カツと味噌おでんと生ビールでお腹いっぱい。うちのビッグバンドのピアニストが串ラブデビューとのことで大喜び。人気店の上予約ができないので、いつも行列、私達が出たときは20人ほどが並んでいた。まだ行ったことのない人は是非、開店時間前から並ばないと入れないけど・・・。

19時半から。森「Song of the Soul、ts川嶋哲郎。as中山拓海。ピアノ田中信正。ウッドベースは21才、冨樫マコト!」場内から「おお〜」と驚きの声が上がる、「21才でこのバンドには入れりゃ凄いよ!」とマスター河合さんの声が聞こえる、ホントにそう思います。

Song of the soul、生まれて物心ついて、人生を謳歌して死んでいくまでを川嶋さんが組曲化したもの。
「ここはどこなんだろう、自分の手、自分の足、自分の顔。これが自分。目で見て耳で聞く。これが言葉、そしてこれが音楽。この曲良いなぁ。どうして涙が出るんだろう。これは楽器。不思議な音がする。音を出したい。自分は何者なんだろう。なぜ生きているんだろう」モノローグが続く。バックはフリーでつけていく。「これが自分、なぜ見えるのか、なぜ聞こえるのか泣くのか笑うのか」だんだんヒートアップして行く。「これが自分!」ソプラノ二人でメロディーを吹きワルツになる。拓海くんのソロ。森山さんのドラミングを見てニコニコする川嶋さん。何のフレーズかなぁ、ノブ君にソロを振り、拓海くんの肩を抱いていたわる川嶋さん、ノブ君ソロ、今日も毛布みたいなショールで暖かそうにしているがすぐ暑くなるのに。足元には脱いだ靴が転がっているけど、よく見つけてくるね、よくサイズがあったね、こんなの。かかとにキティちゃんの顔。森山さんノブ君を見ながらドラミング、川嶋さんが森山さんの視線の妨げにならないように移動する。ノブ君がソロを終わろうとして顔を上げるが、もっとやれと煽る川嶋さん。もう1コーラス弾かせてからサックスを振り上げてテーマというか一部「Birth」のあとテーマへ。 Bass soloから第2楽章。マコトくんが鼻を鳴らしながらフリーカデンツァソロを弾きまくる。森山さんは膝を抱えてじっと聴いている。4Beatを刻み出す。森山さんがざあっとロールから入りソロ。何かリバーブ(?)が凄く響いている、拓海くんがウホッと笑って目が合う。うん少し自然な音になったかな?拓海くんの森山さんを見る表情がころころ変わるのが楽しい。なんかロリンズのフレーズが、St.Thomasか?拓海くんと目が合う。いいなこの疾走感、と思ったら暴れ出す。森山さんなんか叩き損ねたのか誤魔化す顔(笑)、キエー!吹きながら叫ぶ川嶋さん、拓海くん大笑い、そしてゲホゲホと咳き込む川嶋さん、二人でサックスと声を駆使して好き放題の掛け合い。そのまま第三楽章Convictionに行ったのかな、ノブ君慌ててバッキングの鍵盤に飛びつく。森山さん楽しそう。アップテンポな進行、ノブくんのソロはぴったりで心地よい。森山さんがバシ!とドラミングを止め、やれやれ〜っとベースピアノデュオに振る。ノブ君疾走いや暴走。森山さん楽しそう、ノブマサの狂気。森山さんが戻る、この緊張感がいいね。二度と再現できない一期一会の演奏、この川嶋さんソロ、すごい・・・いやすごい・・・完璧なシーンじゃないか、マコトくんすごい、いやすごい、感動した!!ドラムソロ、そして川嶋さんのスキャットが始まる。歌い始めた頃からもう、あれ?手拍子もリズムも全然違うしロックになってるし。さっきまでのあの感動はどこへ行った?とずっこける。この変幻自在、このテンポ、このリズムの差、やってる川嶋さんが一番ウケてる。この拓海くんのソロが巧み。リハーサルではこんなのできないだろうしなぁ。振り返ってそして終章か。同じモチーフの音階でもテンポとリズムが変わると表情が全く変わる。Bass ソロ、立派なソロだ。ちゃんと起承転結もつけて、ピアノソロへ。ノブマサはやっぱり稀代のピアニスト、いやなんというか、美しさだけでなくて、なんだろう、この美しさに秘められたパワー。川嶋さんの音色が以前と変わった?優しさが・・・このサウンド。ブラシでずっとつけていく森山さん。この曲のテーマは人生の春夏秋冬、最後の章「終わりたくない!早く始めたい、ずっと続けていたい。生きたい、理由なんか要らない」言葉に詰まって続かない川嶋さん、あ、拓海くんの目にも涙が?こちらももらい泣きしてしまった。頑張れ川嶋さん!台詞がいつもより短い・・・

 
[7058]   管理人      2023/01/02(月) 17:08
  2022年ラブリー年末二日目その2
 


二部、It don’t mean a thing。川嶋さん気持ちよさそうにフレーズを繰り出す。拓海くんがイエー、とかけ声をかける。ノブ君暑いんだったらそんなぶ厚いショール被ってなくても良いのに・・・。 ここまで来るといくら鍵盤を見ていても真似できる奏法があるとは全く思えないなぁ。Bassの音があまり聞こえない、あまり弾いてなかった?テーマのフレーズを入れソロ交代、拓海くん吹きまくり、森山さん疾走中、行け行け拓海くん。森山さんぺろりと舌を出す、ぶった切るドラミング。ノブマサ、ラグタイム風の演奏、森山さんトーンダウンしてノブ君ソロになった、「お好きにどうぞ」って感じ。何だこりゃ?何だこりゃ、ジングルベルじゃないよね、トルコ行進曲、いきなりあちゃこちゃフレーズが飛ぶ、この曲元は何だっけ?ノブ君はデュワッデュワッのつもりで鍵盤を叩いているが誰も反応せず、森山さんは川嶋さんを見上げてスティックを振る、テーマに戻ってデュワッデュワッデュワ!拍手。

森「ありがとうございます。It don’t mean a thing、スイングしなけりゃ意味がない、っていう曲ですが、ええ、田中さんなんか独りでやった法が似合いそうですね、こっちから見ていると首が取れるんじゃないかって思いますよ。特にそういう練習もなさるんですか?イヒヒ。特技だねぇ。ええ、私は55年位演奏していますが、共演者が少ないんですよ。ピアニストも数えるくらいしかいなくて。山下洋輔、板橋文夫、田中信正、そして最近は魚返、ピアニストに私は影響されるドラマーなんですよ。田中さん、またよろしくお願いします。今後のスケジュール一緒になるところありますか?」信「(甲府桜座で)デュオがあります」森「サックス奏者は多くやってるんですよ、高橋知己、小田切一巳、国安良夫、みんな亡くなってるんですよ。年取ってじゃなくて比較的若くして、事故とか病気で。(高橋さんはご存命ですが・・・)そして井上淑彦でしょ?彼も若くして亡くなっちゃったよね。それで川嶋哲郎でしょ。大丈夫です、もう殺しません!では歴代のピアニストが作ってくれた曲をやりましょう、渡良瀬」

あら、昨日のコルトレーン曲集と打って変わって・・・予定してた曲と違うんじゃ?でもこの方が森山さん楽だろうな。シンバルの連打からノブ君のカデンツァイントロ。森山さんにっこり笑ってスティックを振り下ろし、ワルツのリズムに。一瞬遅れてベースが入る、お、Bass ソロから。ちょっと進行がどこか分からなくなったけどなかなか弾くね、彼、板さんともやってるんだっけ。拓海くんソロへ、ソプラノで。ノブ君へ振る。ソロの音列にうっとり。次はテーマ(アタマ)だよと拓海くんに振る川嶋さん、テナーソロはないのか。テーマバックのドラミング、タカドン、タカドン、バン!このパターンが好き〜♪ノブ君のグリッサンド。

森「拓海さんは山下洋輔が紹介してくれたんですよね、すごいアルトサックス、いいやつがいるって。国立音大出てて。初めて聴いて『賢いな』って。横浜で吹いてくれて、それ以来のおつきあいですね。迷惑ばっかりかけております。息子になったつもりでよろしくお願いします」拓「光栄です」森「大学時代っていうのはどういう生活なんですか?国立音大っていうのは駅からけっこう歩いて、音大通りってのがあってね」拓「あ、昔は国立にあったんですけど、今は立川の方にあります」森「あ、そうなんだ。授業ってのはちゃんとやるんですか?」(笑)拓「ちゃんとやってないって言ったら先生に怒られます。ジャズ科ができて国立音大出身のジャズミュージシャンが、山下洋輔さんとかいろんな方がいらっしゃるんですが、ジャズ専門の学科ができたのが12年前で、僕がその1期生でして」森「僕がどうしてそういう質問をしたかというと、受かってからというか大学に入ってからは、打楽器の授業ってなんにもなかったんですよ」拓「そうなんですか」森「先生が叩いているのを見たことがなかったし。大学時代で思い出は、三芳善(みよしあきら)先生っていう(https://ja.wikipedia.org/wiki/三善晃)作曲科の先生がいらして、僕は大学の教育課程みたいなところでね、卒業が関係しているので出ないわけには行かなくてね、さっぱり分からないんだけどメロディーラインが黒板に書いてあってね、それに和音を付けて下さいって『森山さん付けて下さい』って。できませんって言えばいいのに、どう書いていいか分からずにいたら『森山さん聞こえてくるでしょ、上の音がこうだったら下の音が』『聞こえません』そんな授業だったんですけど。そんなことやりました?」拓「作曲の授業みたいのは・・・あ、(渡辺)貞夫さんがいらっしゃったので。四年生の時に貞夫さんの作曲の授業が月一回いらっしゃって、というのがありまして。で、書いて持って行くと音を出す前から『ここはこういう方が良いんじゃないか』『つまんない』とか簡単におっしゃいますので」森「実際の楽器の練習とかも行われたりしたんですね」拓「そうですね」森「他は何があるんですか、譜面を読む練習とか」拓「ありますね、クラシックの学科の方達と一緒にソルフェージュの授業があって、他には初見の譜面を歌ってみたり、聴音、譜面に起こす授業とか」森「ええ、ありましたね」拓「思い出しますか?」森「思い出しますね、何であんなことさせるんだろうって。必要なことではあるんでしょうね。作曲科の連中なんて、ガーンって音を出したらぱぱぱぱっと譜面に書いちゃうんですよ。それだってドミソってやってるわけじゃないでしょ、それだったら俺だって分かる。ギャーンって音を出しても書いちゃうんだから。やっぱり専門家は凄いね」笑い。「え〜、ということで国立出身の板橋ですよね。渡良瀬を作ってくれた。次の曲は亡くなっちゃった井上淑彦が作ってくれたGratitudeです」

「え!」さっきまで串ラブで「淑ちゃん大好き」で盛り上がってた私達、思わず目を見交わす。ノブ君に振る川嶋さん、ノブ君のソロ、森山さんが歌ってる。Gratitude、「感謝」の実態は手に取れないし目に見えない、曲は消えてしまう流れてしまうものだけど、このまま形あるものとしてこのまま留めておけないかなぁ。感無量。川嶋さんのテナーが太く響き渡る。そこに拓海くんがテーマのメロディーを被せていく。拍手。

 
[7059]   管理人      2023/01/02(月) 17:09
 Re: 2022年ラブリー年末二日目その1
 


私達からしたらもう決まって次はサンライズだけど、次何やるの?みたいな川嶋さん、森山さんは決まってんだろう!みたいに腕を左右に振る。パカン!拓海くんからソロ、譜面台を畳む川嶋さん、なかなかうまくいかず思わず手を出しそうになる、出さないけど。川嶋さんと目が合う。森山さんすばらしいドラミング。サビのリムショット、川嶋さんにこにこ。拓海くんソロいいねイイネ!アタマから森山さんがリズムパターンを出すと川嶋ソロに。すごい、拓海くんに大ウケしている。ノブソロ、森山さん放置プレイ。あれ?って弾き方、キープしないのか?いや、ちゃんと進行してる・・・ノブ君のソロ、このむちゃくちゃによくマコトくんつけていくね、すごいわ。このデュオ、ノブ君止まらない・・・テーマ入れかけたのを森山さんがバカン!とぶった切る。あの左手のスネアショット、どうしてこんなに小さい動きできれいにロールが入るの?ほとんど動いているように見えないこの手からどうしてこんな力強くて繊細な音が出るんだろう。ドラムソロからテーマに、そしてエンディングへ。拍手、歓声!

森「冨樫マコト!・・・よくやれますね、指の皮むけたりしないの」冨「いや、今剥けたっすね」あらら。森「すごいなぁ。冨樫マコトでした。田中信正。中山さんのノンブレス凄いね。吹いて伸ばしている間に鼻から息を吸うんでしょ?誰かに聞いたんだけど、アドリブやりながらっていうのが凄いね。それも練習するんでしょ?」拓「はい」森「みんな練習するんだ」笑い。森「川嶋さんもなさるんですか、昨日もお聞きしたんですけど。こうやって本番やるより練習の方が好きだって。幸せですね」川「はい、すみません」森「飽きるからこういうところへ出てくるの?」川「なんていうんでしょうかね、まあ練習とか本番とか思ってないっていう感じですかね、練習の時に本番だと思ってやると。できますよね、人が100人いると思ってやるというのは。本番の時は練習だと思ってやる、練習だと思うのは何が起きるか分からないと思って」森「練習か本番か見分けるのは、お金がもらえるかどうかですか」川「あ、それは対外的にはそうですね、でも自分がそう思うかどうかっていうのは違う尺度で」森「そうだよね」川「仕事としては見られているかどうかという」森「畏れ入りました」川「楽しくやっているだけなんで」森「僕は一生懸命練習したっていうのは、小学生の時鏡の前でツイストの練習しましたよ」ガクっ。森「どうも自分には合ってないなと思いました。練習するといろんなことが分かるんだ。そうか、明日から練習します(笑)。今夜はほんとうにありがとうございました、ありがとうございました」拓海くんが退場しようとする、ちょっと待て拓海くん。ノブ君早くイントロ弾いてよ・・・ここばかりはもう何年経っても変わらないノブ君。森「それでは最後の曲です」

Goodbyeが始まる。しっとりでなく、かわいい感じから入る。なんだか終わってしまうのが切ない・・・テーマは川嶋さんが。ノブ君ソロへ。感無量だ。

客席には歴代の店長が勢揃い、いやなんか示し合わせたわけじゃないっていうけど、河合さんの人徳なんだろうか。写真を撮らせてもらったけど、なんともすばらしいラブリー愛。終わってからも終電を気にせずにバンドで話せるのが地方公演のいいところだね。



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