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地球の衛星 [ RES ]
TEPPER 2006/11/21(火) 18:56
初めまして。早速質問させていただきます。
「星の質問箱 過去ログ07」に
>地球も近い将来(数百年後?)に小惑星を捕らえて衛星にするようです。
>とはいってもそれもまた数百年後には地球から逃げ出すそうです。
とありますが、これは軌道計算などで確定したことなのでしょうか?
ちょっと調べたら「2002AA29」だとか「2004GU9」なんてのが出てきてそれなのかな〜、とも思ったり・・・
Re:地球の衛星
ねこんた 2006/11/21(火) 21:02
地球にはコンパニオン天体とよばれる小惑星が何個か発見されています。
3753Cruithne(クルイシン),2003YN107,2002AA29,2004GU9,2001GO,2000PH5,1998UP1などのアテン族小惑星のなかには、地球から見てある時期だけ衛星のように見える天体がいくつか存在します。
ご指摘の天体の固有名は忘れましたが、ご指摘いただいた2天体を含む上記天体のだれかだと思います。
これらはNEO(地球近傍小惑星)として地球軌道と共鳴していて、全体としては太陽をまわる公転軌道にあるものの、時期によっては地球の衛星のように振る舞う天体です。太陽、地球、月の3体(他の惑星はほとんど無視できます)による引力を受けているので、数百年程度までは軌道はわかりますが、それ以前、それ以後についての軌道は不確かなものになってしまいます。
遠い未来までの軌道がわからないのは、現在の観測精度の誤差が将来の許容誤差範囲を越えてしまうためです。またN体問題は厳密解が計算できないことによります。

Re:地球の衛星
TEPPER 2006/11/22(水) 18:36
回答どうもありがとうございます。
「N体問題は厳密解が計算できない」のは不思議ですね、実際には特定の軌道上を動くはずなのに・・・

Re:地球の衛星
ねこんた 2006/11/22(水) 21:32
>「N体問題は厳密解が計算できない」のは不思議ですね

天体の力学計算をやっていた(過去形ですw)者としては、3以上のN体問題が解けたらどんなに楽になるだろうと思ったことは何度もあります。
3個以上の天体があると互いに引力を及ぼしあって、未来位置は近似的にしか解くことができません。(数学的に証明済みです) N=3の場合のみ条件が定まっていれば厳密に解ける場合もあります。これがラグランジュ解とよばれ、地球−月 や太陽−(地球+月)、太陽−木星 などのトロヤ群とよばれる天体位置を示します。いわゆるラグランジュポイントにある天体は安定した軌道を動くことになります。ガンダムに出てくるスペースコロニーはラグランジュポイントにあることになっています。また2013年打ち上げ予定の宇宙望遠鏡も月のラグランジュポイントに置かれることが決まっています。
それ以外では、数値積分という方法を使って近似的に求めるしかないのですが、最初の位置と速度(観測誤差)、時間間隔や常数の精度(荒いと不確かですが、細かくすると精度は上がっても計算時間が膨大になりスーパーコンピュータでも終わらない)の取り方で、どうしても誤差が出ます。その誤差が積もり積もると未来位置が不確かになって予想できないのです。
結局 そういった天体の動きはカオスになってしまいます。
例:計算には円周率が不可欠ですが、π=3.14 よりもπ=3.14159265358932のほうが正確だとはわかりますが、観測の測定誤差は8桁程度なので、3.1415592程度までしか信用できません。観測された天体の現在位置と速度、影響を与える惑星などの質量と距離もその程度なので、少なくとも1000万分の1程度の誤差があります。100年たてばその誤差は100倍に増幅され、1000年後には1000倍になりますから、天体位置は少なくとも1000分の1狂うことになります。しかも8桁まで精度良く観測するのは至難の業ですから実際にはもっと大きな差になるでしょうね。
銀河系は数千億の恒星、土星の環などは無数の粒子の集まりですから、それぞれの星や粒子の動きをシミュレーションして将来の銀河の形や土星環の空隙の出現を予想するのは、ほんとにすごいことだと思います。

Re:地球の衛星
TEPPER 2006/11/23(木) 14:49
なるほど、よく分かりました。


オゾンホール [ RES ]
i_tac 2006/09/27(水) 11:43
最近、オゾンホールの話題を新聞で見掛けなくなりました。
結局のところ、「オゾンホール防止のためのフロン規制が功を奏した」ということなのでしょうか?
 i_tac
Re:オゾンホール
ねこんた 2006/09/27(水) 22:03
そちらの方はあまり詳しくありませんが、オゾンホールは横ばいかやや回復傾向にあるらしいですね。
一時的なものか長期的な回復傾向なのかわかりませんが下のような記事を見つけました

http://www.env.go.jp/earth/suishinhi/jpn/latest_newsrelease/h18/press_20060519.html

Re:オゾンホール
i_tac 2006/09/29(金) 10:01
ありがとうございました。
考えてみれば天体や星から少々はずれた質問だったかもしれないですね。失礼しました。
わたしは、フロンが本当にオゾンホールの原因なのか?と心配していたので、やはりフロンが原因と解かって安堵しました。
 i_tac

Re:オゾンホール
JUN 2006/10/02(月) 01:23
一応、この件では研究の当事者なので補足しておきます。現在、フロン113を筆頭とする特定フロンはモントリオール議定書を批准している国では1995年までに製造禁止、使用禁止、輸出禁止になっています。次いで、フロン225を筆頭とする代替フロンは2010年までに製造禁止、使用禁止、輸出禁止となります。しかし、実際は再生フロンや混合溶剤を取り締まることはできず、アジア地区を中心に現在も使用されているのが実情です。
2000年にフロンの使用を完全に止めたとしても、オゾン層の回復が始まるのは2060年以降という予測がありますし、実際にまだ使用しているアジア地区の代替を推進しないと、なかなか回復までには時間がかかりそうです。
現在、中国には代替技術の普及に向け、技術の紹介、指導を強化しています。当初はなかなか普及しなかったのですが、再生フロンの急激な値上がりによって、やっと普及に拍車が掛かり始めました。
さすがにお金優先のお国柄かなぁと感じています。

Re:オゾンホール
JUN 2006/10/05(木) 02:35
南極のオゾンホールが過去最大になったとのことです。
⇒ h ttp://www.asahi.com/science/news/TKY200610040256.html
計算上おかしくないとはいえ、あまり良い気持はしませんね。

Re:オゾンホール
i_tac 2006/10/27(金) 16:18
専門家による解説をありがとうございました。
まだ大きなオゾンホールが出現しているのは、バラツキの範囲内ということですね?
オゾンホールの原因がフロンというのは、フロン規制前の段階において、どのような実験または観察で予測されたのでしょうか?ご存知でしたら教えてください。
 i_tac

Re:オゾンホール
JUN 2006/10/31(火) 03:08
おや?久々に覗くと返信が・・・。
オゾンホールはまだしばらく拡大傾向が続きます。減少傾向になるのは2020年以降と思われます。
オゾン破壊の原因の解明について、自分の著書から抜粋しますと・・・

1974年6月、米国カリフォルニア大学のF.S.ローランド教授とM.J.モリーナ博士は、人工の化学物質であるクロロフルオロカーボン(CFC−113)が、成層圏のオゾン層を破壊する可能性があり、その結果、地上に到達する中波長の紫外線(UV-B)の強度が高まり、人類および生態系への影響が危惧されると発表した。その後、オゾン層破壊問題について国際的な検討が開始された。
 日本では1992年の「モントリオール議定書」に基づきオゾン層を破壊する物質、特定フロン(CFC)および1,1,1-トリクロロエタン等を段階的に削減し、1995年に全廃することを決定した。
特定フロンおよび1,1,1-トリクロロエタンは、工業用脱脂やエレクトロニクスのフラックス用洗浄剤として、広く用いられてきた。これらオゾン層破壊物質を使用してきたユーザーは、洗浄剤の変換を余儀なくされ、ユーザー毎に代替洗浄への転換スケジュールを策定していった。(・・・続く)

エアコンに使用されていたCFC−11を例に反応式を示すと、

      (CFC−11)
太陽紫外光→→→CFCl3      ←←←←塩素原子(Cl)
        ↓  ↓      ↓     ↑      ←このサイクルが回り続ける
   CFCl2 ←   →塩素原子(Cl) 一酸化塩素(ClO) 
                  ↓     ↑
                   →→→→→
                   ←←←←←
                  ↓     ↑
             酸素分子(O2)  オゾン分子(O3)

まあ簡単に予測できる反応です。最初の太陽紫外光でどれだけ分解物ができるか測定すれば、破壊効率が予想可能です。

Re:オゾンホール
ねこんた 2006/10/31(火) 17:34
JUNさん 詳しい解説ありがとうございます

Re:オゾンホール
i_tac 2006/11/03(金) 08:41
丁寧なご説明をありがとうございました。良く分かりました。
フロンといっても結局は塩素が元凶。地表や地中の膨大な塩ビ・プラスチックが長い期間で分解したらどうなるのだろう?と新たにちょっと心配。
 i_tac

Re:オゾンホール
JUN 2006/11/07(火) 01:42
塩ビは分子量が大きいのとフロンほど分子における塩素の割合が高くないので揮発性ガスとはなり難いです。しかし、分解物は地下水に溶けてさらに分解し、トリハロメタンになり地中を汚染します。
800℃付近で焼却すると、他の有機物の分解物と反応し、微量のダイオキシン発生の原因物質となります。塩ビより問題なのは、切削油などに添加剤として入っている極圧剤としての塩素化パラフィンや塩化PPなどで、廃油を燃やすとダイオキシンになりやすい物質です。
一般に炭素原子に直接塩素原子が付いている合成物が良くない訳で、食塩のような塩素イオンは大丈夫です。

Re:オゾンホール
i_tac 2006/11/09(木) 12:43
ご説明をありがとうございました!
 
 i_tac


うるう時間について [ RES ]
yonchi 2006/10/30(月) 18:02
はじめまして yonchiと申します 初めて来させていただきました。
早速ですが質問させていただきます。
1ヶ月ほど前の新聞に うるう時間という記事が出ていました。そのときは読み飛ばしていたのですが、その後気になり調べてみましたが、どうもよく理解できませんでした。
うるう時間について わかりやすく解説していただけるとありがたいのですが、よろしくお願いいたします。
Re:うるう時間について
ねこんた 2006/10/30(月) 22:29
はじめまして
まず 私たちの生活は1日=24時間です。これは地球の太陽に対する自転周期を示しています。
太陽に対する自転周期は 太陽の南中から次の南中までの時間を1太陽日としていますが、地球の公転速度や天の赤道と黄道が約23.5度ずれていることから一定ではありません。そこで実際には存在しない仮想の太陽(平均太陽といいます)を仮定して、1日の長さを常に一定にしています。これを1平均太陽日といいます。これをもとに時間をきめるやりかたを「天文時」といいます。世界時(UT1)は天文時を基準に決められた時間です。
ところが平均太陽日は地球の自転周期を基準にしていますから、地球の自転速度が一定であるという前提があります。ところが実際には自転速度は月の潮汐などの理由により遅くなる傾向にあり、前提自体が崩れているわけです。
そこで、セシウム原子の振動を基準にした「原子時」が考えられました。現在ではこれが最も狂いの少ない時間基準であるとされています。

実際の生活をするうえでは、天文時の方がわかりやすいはずですね。もし原子時が時計として採用されれば、原子時と天文時のずれが大きくなって日の出が午後になったりする可能性もあります。そんなことにならないよう、天文時(世界時UT1)と原子時の差が0.9秒以内になるように、ズレが蓄積されたとき1秒加えて(1秒減らすことも可能ですが実際にはありません) 1日=24時間1秒 となる日が存在することを認めているのが 協定世界時(UTC)です。

われわれの時計(時報や公的な時計)は協定世界時で動いているのですが、コンピュータや人工衛星などの機器をときどき1秒ずらすのは結構面倒な作業です。協定世界時に合わせてプログラムを書いておかなければなりません。もしずらし忘れれば1秒の誤差が大事故や大損失になりかねません。そこで1秒を加える調整をやめて、1時間ずれるまで調整しないということになりました。これが「うるう時」です。
うるう時を導入すれば、時計は少なくとも1000年は調整無しで使用できますから、上のような誤動作を引き起こす可能性はずっと減ります。

Re:うるう時間について
yonchi 2006/11/08(水) 19:13
まったくわからなかったことが、少しわかるようになりました
遅くなりましたが、ありがとうございました。また質問させていただくことがあればよろしくお願いします。




 
 


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